2006年12月21日(木)「しんぶん赤旗」
米兵犯罪で泣き寝入りしない
女性殺害事件で口頭弁論
横浜地裁
神奈川県横須賀市で一月、米空母キティホークの乗組員の米兵(横浜地裁で無期懲役が確定、服役中)が佐藤好重さんを殺害し金を奪った事件で二十日、夫の山崎正則さんが国と米兵を相手取り、在日米軍兵士による犯罪を放置し防止対策を怠った国の責任を問い、損害賠償を求める裁判の第一回口頭弁論が横浜地裁で開かれました。
山崎さんは陳述で、「基地がなかったら、米兵がいなかったら、私たちは幸せに暮らせていた。それを壊した責任を米軍や政府にきちんととってもらいたい」とのべ、米兵犯罪の被害者を出さないための手だてをとるよう訴えました。
佐藤好重さんとの思い出を話した山崎さんは、「いまも仕事から帰ると思わず『ただいま』と言ってしまう」「妻が使っていたものはなにひとつかたづけていない」と悲しみと悔しさでやりきれない思いを語りました。
口頭弁論終了後に横浜弁護士会館で開かれた報告集会には、山崎さんの同僚や米兵犯罪で家族をなくした遺族、裁判を支援する会を準備している平和・民主団体、労組が参加しました。山崎さんは「泣き寝入りはしない」と話し、裁判への支援を呼びかけました。
日本共産党のはたの君枝参院神奈川選挙区候補(前参院議員)と笠木隆党県基地対策委員会責任者も参加し、代表して笠木氏が裁判支援に全力をあげる決意を表明しました。