2006年12月18日(月)「しんぶん赤旗」

日本一の清流残そう

川辺川ダム 村あげ反対

熊本相良村 村長先頭に2300人集会


 「まったく必要のない、無駄な公共事業の典型・ダム建設を中止に追い込もう」―。熊本・川辺川ダム建設に反対する住民集会「この川に、ダムは似合わん」集会が十七日、建設予定地の相良村内で開かれました。会場の村総合体育館には、「日本一の清流を未来に残そう」「鮎(あゆ)躍る球磨川を守ろう」と書かれたノボリなどが飾られ、雨のなか、県内各地、福岡はじめ全国から川辺川ダム反対住民集会としては過去最高の二千三百人が参加しました。


 同ダム建設をめぐっては、ことし十一月七日に、ダム建設促進協議会に入っていた矢上雅義同村長が「ダム反対」を表明。同村議会も同月十七日に「ダムによらない治水・利水の早期実現」を求める意見書を可決し、ダム反対に方針転換しました。

 村長、議会に続いて、住民もダム反対の意思表明をしようと開かれた今回の集会。その成功は、ダム推進に固執する国にたいし大きなダメージを与えるものです。

 集会では、ダム反対の村議や矢上村長が勢ぞろい。横山良継村議会議長は「(ダムは)四十年待たされた。他の方向でやってもらいたい気持ちでいっぱい」と訴えました。

 矢上村長は、父からダムのことを聞かされたのは、五歳のときで、「ダムで栄えた村はなし」という言葉だったと振り返り、「きたない川よりきれいな川のほうがいい。子どもはきれいな川で遊びたい。当たり前の気持ちです。村民のことを思うと、無駄な意味のない(ダム)計画はこれ以上続けてはならないと決意し、十一月の反対表明になった」と胸のうちを明かすと、会場から大きな拍手がおきました。

 川辺川利水訴訟弁護団の板井優団長が、「流域住民は川辺川ダムを望まない」と題して講演しました。


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