2006年12月2日(土)「しんぶん赤旗」

将棋・女流棋士会

独立組織設立へ一歩


 日本将棋連盟に所属する女流棋士会(藤森奈津子会長)は一日、東京・千駄ケ谷の全郵政会館で臨時総会を開いて「女流将棋協会(仮称)の法人格取得のための設立準備委員会」を設置し、女流棋士の独立組織設立に向けて動き出すことを決めました。設立準備委員長には中井広恵六段が選出されました。

 中井委員長は「女流棋士が独り立ちできる力もついてきたと思います。あたたかい支援、変わらぬ応援をお願いします」

 同委員の蛸島彰子五段は「いつか自分たちの世界ができればと思っていました。女流棋士が誕生してから三十三年がたち、親離れできるのでは」と述べました。

 藤森会長、中井委員長らは総会後に将棋連盟理事会に結果を報告しました。

 藤森会長は会見で「米長(邦雄将棋連盟)会長から“独立が決まったら全面的に協力する”との言葉をいただいた」と述べました。

 女流棋士会は今年四月の臨時総会と六月の定例総会で自立の方向に向かうことを決議し、設置した制度委員会で女流棋界の今後について検討していました。


 女流プロ棋士 一九六一年に蛸島彰子現五段が奨励会に入会し将棋の女流プロ第一号となりました。七四年には女流名人位戦が始まり計六人の女流棋士が誕生。現在、現役棋士は五十人、公式棋戦は六つ。養成機関として女流育成会があり、そこで所定の成績を収めてプロデビューします。トップ棋士はテレビ棋戦でA級棋士を下すなど男性棋士に劣らない力を発揮しています。女流棋士は日本将棋連盟の理事選挙への選挙権などのある正会員とは認められていません。


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