2006年11月12日(日)「しんぶん赤旗」
“米は病気牛も流通”
BSE討論集会 ずさん対策を証言
「アメリカは、BSE(牛海綿状脳症)の病気牛も食肉流通からはずさない」。BSE討論集会が十一日、東京都内で開かれ、米国農務省の食肉検査官の内部告発を支援している同国弁護士のフェリシア・ネスターさんは、米国BSE対策のずさんさを訴えました。
日本では行政がBSE対策をとっていますが、アメリカでは食肉企業が中心です。と畜場での牛肉処理は一秒で六頭になり、「政府検査官が危ないと思っても、工場ラインを止める権限がない」とネスターさん。外国視察団には速度を落として丁寧な検査を見せるといい、「視察団が帰ったら元に戻す。(日本政府がいう)抜き打ち検査はありえない」と語ります。
米国産牛肉問題は、日本向け輸出解禁後にBSE危険部位の背骨が混入し、再再開後三カ月余で日本向け輸出が認められていない胸腺混入が発覚。ネスターさんは「大企業は移民労働者がほとんど。日本向け対策を徹底しようにも英語がわからない」とのべました。
講演者の金子清俊東京医科大教授(食品安全委員会プリオン専門調査会の前座長代理)は、米牛肉の科学的評価ができないまま、日本向け輸出プログラムの実行を仮定した答申を政府に利用された経緯を紹介、「アメリカと日本の安全基準が違う」と指摘しました。
集会は、全国食健連が主催しました。参加者は「霧が晴れた。同等なBSE対策を日本は求めるべきだ」との声をあげました。
米国のBSE対策違反が恒常的に発生していることは、日本共産党の紙智子参院議員事務所も『日本向け米国食肉処理施設におけるBSE違反記録』に調査結果をまとめ、解明しています。

