2006年11月8日(水)「しんぶん赤旗」
「警察裏金」 地検に告発
栃木・弁護士ら
栃木県警を今年三月で定年退職した阿久津武尚元警部補(60)が在職中「裏金づくり」などに関与したと証言したことをうけ、市民オンブズパーソン栃木(代表・高橋信正弁護士)の会員五人は七日、詐欺などにあたるとして、氏名不祥のまま、警察に対する告発状を宇都宮地方検察庁に提出しました。
告発したのは市民オンブズパーソン栃木に所属する高橋信正、山口益弘、米田軍平、一木明の四弁護士と秋元照夫税理士の五氏です。
告発状には、上司の指示に従い阿久津元警部補が書いた偽造領収書二通などの写しを添えています。
会見では、高橋弁護士が「裏金づくりが警察で組織的に行われていたのではないか」と指摘。米田弁護士は、パーソン栃木が主催したシンポジウム(十月二十日)で阿久津元警部補が証言したあとの県警の対応について、「弁護士の立ち会いによる本人からの聞き取りを否定し続けてきた」とのべました。
同問題で県警は、「あり得ないことだ」としながらも、内部調査の実施を表明しています。
パーソン栃木によると、実名による現、元警官の証言は、阿久津元警部補が全国で四人目となり、同会員による検察庁への告発は高知県に続くものです。

