2006年10月30日(月)「しんぶん赤旗」

濃縮ウラン弾使用か

イスラエルのレバノン攻撃

英紙報道 高度の放射能検知


 【ロンドン=岡崎衆史】英紙インディペンデント二十八日付は、イスラエルが七月から八月にかけてレバノンを攻撃した際に、濃縮ウランを原料にした新型爆弾を使用した可能性があると報じました。


 イスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエル軍の激戦地となったレバノン南部のヒアムとアト・ティリの二カ所で、イスラエル軍に爆撃された現場から集めた土壌サンプルに基づき専門家が指摘しているといいます。

 「欧州放射線リスク委員会」(欧州議会の決議に基づいて設置)のクリス・バズビー事務局長は、土壌分析を基に暫定報告を出し、高度の放射能が検知されたと指摘。新しい小型の核分裂装置による兵器が使われた可能性とともに、地中貫通型爆弾「バンカーバスター」用として、劣化ウランの代わりに濃縮ウランを使用した可能性を示唆しました。

 土壌サンプルは分析のために英オックスフォードシャーにあるハーウェル原子力研究所に送られ、そこでも濃縮ウランが確認されたといいます。

 バズビー氏は、地元住民の健康への影響について「非常に重大だと思われる」と懸念。「除去作業を視野に入れつつ、兵器の痕跡についていっそうの調査をするよう勧告する」と述べています。


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