2006年10月23日(月)「しんぶん赤旗」

授業料標準額増に反対

国大協が緊急要望書


 全国の国立大学長らで構成する国立大学協会は十八日、来年度の国立大学の授業料標準額の値上げに反対することを求める緊急要望書を文部科学大臣に提出しました。

 財務省が、来年度予算編成へむけての事務折衝の過程で、国立大学の授業料標準額の改定について文部科学省との間で議論を始めたいとの意向を示していました。こうした情報を得た国立大学協会は、十八日に理事会を開き、これ以上の授業料標準額の増額は容認できないことを財務省に対し明確にするために要望書を提出することを決めました。

 要望書は、文部科学省に対して「財務省との折衝の場においては、断固として財務省の意向を受け入れない強い姿勢で対応をお願いする」と求めています。また、国立大学の授業料は、私立大学との均衡を理由に隔年で引き上げられてきたが、「そもそも私立大学との均衡は、私立大学授業料の抑制によって図られるべき」「授業料をこれ以上引き上げることは、経済的な理由に左右されず高等教育を受ける機会を失わせ、ひいては社会的格差を固定化する恐れがある」などと授業料標準額値上げを容認できない理由を四点にわたって強調しています。


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