2006年10月18日(水)「しんぶん赤旗」
反核平和の流れ強く
日本被団協50周年祝賀会
市田書記局長あいさつ
日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が十七日夜、東京都内で開いた結成五十周年の祝賀会での市田忠義書記局長の来賓あいさつ(大要)は次の通りです。
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日本被団協の五十周年おめでとうございます。さまざまな困難を乗り越えて、世界の反核平和と人類の未来に思いをはせて、半世紀の歴史を積み重ねてこられたみなさんに心から敬意を表します。
北朝鮮が核実験を強行したことは絶対に許されない蛮行であり、強く抗議します。私たちはこの事態に際し、国際社会の一致した対応、平和的外交的解決に力を尽くすことを主張してきました。
こういう立場に立った非軍事の制裁決議が国連で全会一致で採択されたことを歓迎します。
ところが日本政府や自民党の一部には、「目には目を」と言わんばかりに「核武装」を主張したり、とにかく軍事的対応をという、平和的解決に逆行する議論が横行しています。絶対に許すことはできません。
核兵器のない世界、紛争の平和的解決を求める流れは、確実に大きくなっています。みなさんが「報復ではなく、被爆の惨禍を世界のどこであっても繰り返させてはならない」と、つらい体験を訴えられてきたことが世界中に大きな共感を呼んできました。
とりわけ平和について考え始めた若い世代を励ましています。世界が一致して道理ある道をすすみ、反核平和の流れをいっそう強めるよう、私たちもみなさんと力を合わせて頑張る決意です。
原爆症の認定を求めるたたかいも国を追いつめ、重要な局面を迎えています。政府に抜本的な被爆者対策をとらせるよう力を尽くすことをお誓いします。