2006年10月16日(月)「しんぶん赤旗」

北朝鮮制裁決議を採択

安保理で全会一致

非軍事の解決めざす


 【ワシントン=山崎伸治】国連安全保障理事会は十四日午後、北朝鮮による核実験を非難し、国連憲章第七章第四一条にもとづいて、同国に対する非軍事的な制裁措置を加盟各国に求めるとともに、北朝鮮に「六カ国協議への無条件復帰」を促す決議一七一八を全会一致で採択しました。


 決議は北朝鮮に対し、「これ以上の核実験や弾道ミサイル発射をしない」こと、「核兵器と核兵器開発計画を完全かつ検証可能で後戻りできないやり方で廃棄」することを要求しています。

 国連加盟国に対し、兵器のほか、「北朝鮮の核・弾道ミサイル・大量破壊兵器関連のプログラムに役立つ可能性のある物、技術」の北朝鮮への販売、移転、技術者の渡航などを禁止。大量破壊兵器の密輸を防止するため、「北朝鮮に出入りする貨物の検査を含む協調行動をとる」よう求めています。

 採決後の発言で、中国の王光亜大使は「制裁そのものが目的ではない」として、「北朝鮮が決議の要求に従うならば、安保理は制裁措置を解除するだろう」と発言。「北朝鮮に出入りする貨物の検査」は受け入れられないとして、この措置に関する決議の条項は留保すると表明しました。

 米国のボルトン国連大使は、「北朝鮮が決議に全面的に従い、六カ国協議が再開されるなら、安保理は制裁を解除する措置をとる」と表明。一方、北朝鮮が従わないならば制裁を強化し、安保理が「追加的措置」を検討することになると警告しました。

 会議に出席した北朝鮮の朴吉淵国連大使は決議を「全面的に拒否する」と述べて退席しました。

 安保理は公式会合に先立って開いた非公式協議で、決議案をめぐり詰めの調整を行い、最終案を確定。決議は安保理十五カ国の総意を反映した「議長案」として提案され、国際社会が結束していることを印象付けました。


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