2006年10月7日(土)「しんぶん赤旗」

過去の行動に反省必要

首相の答弁 志位委員長が感想


 日本共産党の志位和夫委員長は六日、国会内で記者会見し、同日の衆院予算委員会での追及と安倍晋三首相の答弁について感想をのべました。

 志位氏は、安倍首相が「村山談話」「河野談話」を踏襲するという以上、「過去の自分の行いについて、どう説明するのか、国民にわかるように語る責任がある」と指摘。今回は、この点をただしたと説明しました。

 ところが安倍首相は、一九九五年の国会決議に「侵略的行為」「植民地支配」を書き込むことに反対の立場で活動していたことについても、九七年に国会で「『河野談話』の根拠は崩れた」と攻撃してきたことについても、自らとってきた行動を説明できませんでした。志位氏は「安倍首相は、まともに語れなかった」と指摘しました。

 とくに「河野談話」にかかわり、安倍首相が「『狭義の強制』(=強制連行)を問題にしていた」と逃げたことに言及し、安倍氏が国会で攻撃していた当時は「狭義」も「広義」もなく、「強制性がなかった」という立場で攻撃をしていたことを指摘しました。

 しかも「河野談話」が「(『従軍慰安婦』が)本人たちの意思に反して集められた」と認定しているにもかかわらず、安倍首相が今も「狭義の強制」を認めようとしないことについて、「『河野談話』を否定する重大な答弁だ」とのべました。

 また安倍首相が、かつての戦争の性格について、日本政府自身の具体的な資料をつき付けられると、「歴史家が分析すべきだ」と逃げ続けたことを示し、「これでは、本当の反省とは言えない」と批判しました。

 そのうえで「安倍首相が『村山談話』『河野談話』を認めるというのであれば、これまで『村山談話』『河野談話』と正反対の行動をとってきたことへの反省が必要だ。反省なしに『認める』といっても、心が入ったものにはならない」と強調し、今後とも追及していく考えを表明しました。


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