2006年10月6日(金)「しんぶん赤旗」
国連で核兵器禁止条約を
原水協 6カ国代表部に要請
【ニューヨーク=山崎伸治】日本原水協の二〇〇六年国連要請・平和運動交流団(三十一人)は四日、エジプト、マレーシア、インドネシア、アイルランド、英国、日本の各国連代表部を訪問し、核兵器禁止条約の締結交渉を国連総会で開始することなどを申し入れました。
エジプト代表部ではアブデルアジズ国連大使と懇談。要請団は、原水爆禁止二〇〇六年世界大会が国連や各国政府に働きかけを強めるよう決議したことなど、申し入れの趣旨を説明しました。
アブデルアジズ氏は、国連での軍縮問題論議が前進していないと指摘し、「成果を得ようという政治的意思が核保有国に欠けているからだ」と説明。先の非同盟首脳会議が核兵器廃絶を改めて確認したことをあげ、「非同盟運動がいっそう努力を強めるよう働きかけたい」と述べました。
マレーシア代表部ではマミダン国連大使と懇談。要請団は国際署名「すみやかな核兵器の廃絶のために」に日本国内で約百万人が署名し、前日に国連総会第一委員会議長に署名を伝達したことなどを説明しました。
マミダン氏は「核兵器廃絶という点ではみなさんと同じ立場だ」と表明。二〇〇五年の核不拡散条約(NPT)再検討会議が成果をあげられなかったことについて、「来年四月に次の再検討会議の準備が始まる。これを前進させるために努力が必要だ」と述べました。
エジプトとマレーシアは世界大会に政府代表を派遣しています。要請団はそれぞれ感謝を表明し、来年の大会にも招待しました。
要請団はこの日でニューヨークでの活動を終え、五日からボストン、サンフランシスコなどで地元の平和運動組織と交流する予定です。