2006年10月5日(木)「しんぶん赤旗」

国連安保理が非公式協議

議長声明めぐり議論


 【ニューヨーク=山崎伸治】国連安全保障理事会は三日の会合で、北朝鮮の「核実験実施」声明について非公式に協議しました。米国、フランス、日本が安保理の議長声明の採択を主張。中国、ロシアは六カ国協議の再開を強調しました。安保理は、四日の会合でこの問題を公式に取り上げることとなりました。

 米国のボルトン国連大使は、非公式協議のあと記者団に対し、「弾道ミサイルと核兵器が組み合わされれば、国際の平和と安全に対する重大な脅威になる」と強調。北朝鮮の核実験表明に対応し、安保理が「予防外交」のための戦略を考えるべきだと主張しました。

 ボルトン氏は「反射的な対応をするのではなく、核実験の実施が利益にならないということを納得させるような筋の通った戦略をつくり出すことを(安保理に)求めた」と語りました。

 中国の王光亜国連大使は「微妙な問題であり、いずれの側にも自制するよう求める」と述べ、「この問題に対処するための最善策は六カ国協議だ」と強調。「安保理が行動する必要があるとするなら、その行動が六カ国協議の再開につながることを期待する」と述べました。

 議長国である日本の大島賢三大使は、核実験は「不拡散に対していっそう重大な脅威となる」と指摘。安保理が「速やかで、適切かつ断固とした対応」で一致すべきだと述べました。

 フランスのドラサブリエール大使は、安保理として声明を発表した上で、戦略に基づいた行動を取るべきだと指摘しました。

 安保理は七月十五日、北朝鮮のミサイル発射を非難する決議を採択しています。


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