2006年10月1日(日)「しんぶん赤旗」

イスラエル軍

精密誘導弾を使用

国連レバノン軍への攻撃


 【ベイルート=松本眞志】イスラエル軍が七月末に国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の拠点を空爆して四人の軍事監視員を殺害した問題で、事件を担当した国連調査委員会は二十九日、イスラエル軍が攻撃に際して、精密誘導ミサイルを使用したことを明らかにしました。

 アナン氏に提出された同報告は、「(レバノン南部の)キアムにある国連レバノン暫定軍の基地は五百キログラムの精密誘導爆弾によって攻撃された」としています。

 報告によると、イスラエル当局側は事件の責任を完全に認めて国連に謝罪したものの、「作戦上の誤り」であったとの姿勢を崩しませんでした。

 同調査委員会は報告で、事件に関与したイスラエル軍の高官に面会を拒否され、「なぜ攻撃を止められなかったのか理由を特定できなかった」と述べています。

 三十日のカナダのテレビ報道によると、イスラエル外務省のマルク・レゲブ報道官が、イスラエル軍が使用した地図は、国連軍拠点とイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点を明確に区別していたと語っています。

 事件の前には同種の攻撃が頻繁にあり、国連軍が現場や司令部を通じて繰り返しイスラエル軍に警告していました。犠牲者の出身国政府と国連は事件後、イスラエルに強く抗議しました。


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