2006年9月27日(水)「しんぶん赤旗」
米艦載機ノー 過半数
山口・周防大島町で署名運動
「意思表示は大切」幅広く
米艦載機部隊移転に反対する住民半数を超える署名が、二十五日までに山口県周防大島町で集まりました。
同日、住民団体「大島の静かな空を守る会」が住民総人口の52・2%に当たる一万一千二百三十一人分と、町出身者など九百九十四人分を合わせて持参し、中本冨夫町長と面談しました。今後、さらに署名を広げた上で防衛施設庁、山口県知事、周防大島町長などに提出する予定です。
署名は同会が中心を担い、橘地区自治会連絡協議会、大島地区老人クラブ連合会などの協力を得ました。浮島地区で96・2%を超え、移転容認姿勢を強める町長の地元、日前郷(ひぐまごう)で83・9%に達しました。
会の代表委員の一人、河井弘志さんは「町民が意思表示する場をつくることができ、町民もそれを心待ちにしてくれたことがうれしい」とのべ、移転に反対ではない自治会長も「意思表示の場をつくることは自治会長の仕事」だと協力してくれたエピソードも紹介しました。
代表委員の松田博さんは「これから学校や事業所、病院を中心に回る予定。職員一同で協力してくれた学校も出てきている」。吉井勝雄・周防大島町老人クラブ連合会会長は「留守宅を重点的に当たっていく」と語っています。
町長は「まだ50%。今後、増えても私の気持ちは変わらない。リコール運動になるなら受けて立つ」とかたくなでした。
周防大島町の経緯 町議会が昨年六月に移転反対を決議。中本町長は、ことし三月の岩国市住民投票直後は反対の姿勢を見せましたが、五月の閣議決定後は「国が決めた以上は反対できない」と国と交渉に入る意向を示しました。七月の町議会全員協議会で、多数の議員も町長と歩調を合わせる意思を示しています。現在、町は振興策などの要望書を国に出しています。