2006年9月27日(水)「しんぶん赤旗」

安倍政権が発足

小泉内閣以上にひどい方向に導く危険な本音あらわ


 第百六十五臨時国会が二十六日開会し、午後開かれた衆参両院本会議で首相指名選挙をおこない、自民党の安倍晋三総裁を現憲法下で二十六人目の首相に指名しました。安倍氏は同日中に組閣し、自民、公明による安倍新政権を発足させました。日本共産党は同日、国会内で議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。


「日本共産党ここにあり」の大奮闘を

志位委員長があいさつ

議員団総会

写真

(写真)日本共産党国会議員団総会であいさつする志位和夫委員長=26日、国会内

 あいさつに立った志位委員長は、「安倍氏の政策は、小泉内閣以上に日本をひどい方向に導く危険な本音があらわになっている」と特徴づけ、今国会の焦点を三点あげて、「『日本共産党ここにあり』の大奮闘を」とよびかけました。

 焦点の第一は歴史問題です。安倍氏が、「植民地支配と侵略」への「おわびと反省」を表明した従来の政府の立場さえ認めていないことを指摘し、「小泉純一郎前首相に比べても重大な後退だ」と強調。これを追及していく姿勢を示しました。

 第二は、憲法と教育基本法の改定問題です。改憲の狙いは、集団的自衛権の行使―「海外で戦争をする国」づくりにあることが安倍氏自身の言明で明らかになっているとして、国会論戦と国民運動の強化を呼びかけました。

 教育基本法改定についても、「日の丸・君が代」強制を違憲と断じた東京地裁判決も力にして、追及をすすめる考えを表明。とくに安倍氏の「教育」論―(1)学校選択制(2)学校評価制(3)予算による学校差別―は、教育基本法改悪がめざすものが、無制限の国家統制、競争主義とふるいわけの教育であることを赤裸々に語ったものだとして、安倍氏の「反教育論」を打ち破り、改悪法案を廃案に追い込もうとのべました。

 第三は暮らしの問題です。安倍氏がうたい文句にしている「再チャレンジ」政策は、「格差社会と貧困の広がり」をつくりだした自民党政治への反省がない空論だと批判。税制問題を重視し、消費税増税反対、大企業への行き過ぎた減税の見直しという「税金のあり方を根本から問う論戦を」と呼びかけました。

 志位氏は、「日本の政治は、変革の胎動をはらんだ激動期に入っている」と強調。来年のいっせい地方選、参院選での勝利へと道を開く臨時国会にするため、全力を尽くそうとよびかけました。


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