2006年9月18日(月)「しんぶん赤旗」
非同盟首脳会議が閉幕
平和の国際秩序擁護
ハバナ宣言採択 覇権主義批判 相次ぐ
【ハバナ=松島良尚】平和で公正な世界秩序をめざし、キューバの首都ハバナで開かれていた第十四回非同盟首脳会議は十七日未明、「現在の国際情勢における非同盟運動の目的、原則、役割に関する宣言」などを採択して閉会しました。
正式参加国が前回比で二カ国増の百十八カ国となった今回の首脳会議。討論の最大の特徴は、国連憲章を中心とする平和の国際秩序の擁護が強調され、それを破壊する「単独行動主義や覇権主義的支配」(ハバナ宣言)に対する批判が相次いだことでした。そのなかで公正な国際関係を樹立するための非同盟運動の積極的な役割が強調されました。
ソ連崩壊に伴う東西対立の終結で非同盟運動の存在意義が問われた一九九〇年代。これを克服してきた前進の過程をふまえ「運動は今後の国際関係で主導的な役割を果たすべきだ」との発言が目立ちました。前回首脳会議が掲げた「運動の再活性化」をさらに強め、具体的行動を進めていく方向も確認されました。
首脳会議の議長を務めたキューバのラウル・カストロ暫定国家評議会議長は閉会演説の冒頭、「すばらしい会議だった」と評価。採択された文書について「より公正で平等な世界に向けた国際関係を導く確固とした枠組みを提供する」と述べました。
同氏はまた、今回の首脳会議が示した非同盟運動の再活性化は、単に百十八カ国という正式参加国の規模によるのでなく、公正な大義に立つたたかいの歴史に根ざしていると語りました。
そのうえで、討論は四十年以上前の非同盟運動の発足が必要かつ可能だったことを実証したと述べ、運動の引き続く強化を呼びかけました。テロの定義など複雑なテーマでも合意に至ったことにもふれ、「団結を優先し、大国主導の政治的経済的秩序の影響と共同してたたかう能力がわれわれにあることの証左だ」と述べました。

