2006年9月16日(土)「しんぶん赤旗」
抗議住民を強制排除
沖縄米軍新基地 調査は見送り
沖縄の米海兵隊キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への新基地建設計画で、防衛施設庁と名護市教育委員会は十五日、埋蔵文化財の予備調査に着手しようとしましたが、地元住民が強く抗議したため調査の実施を見送りました。
名護警察署は現地調査に抗議する地元住民の抗議行動に対し、署員や県警機動隊を多数動員して住民の強制排除などを強行。逮捕者はありませんでしたが、現場は一時騒然となりました。
シュワブ兵舎地区には、約千―二千年前とみられる遺跡が確認されています。新基地建設に反対する名護市ヘリ基地反対協議会のメンバーや地元住民らは、「文化財調査は重要であるが、新基地建設を進めようとする防衛施設庁の意向にそった形での調査は認められない」と抗議。
日本共産党の具志堅徹・名護市議は、「抗議する市民を機動隊まで使って強制的に排除する防衛施設庁のやり方は許されるものではない」と強く批判。「新基地建設と結びつくような調査ではなく、『学問的な調査をしたい』とする市教育委員会の立場は尊重したい」と話していました。