2006年9月14日(木)「しんぶん赤旗」

在沖縄海兵隊のグアム移転

「最低6年期待できない」

米太平洋軍副司令官


 在沖縄米海兵隊のグアム移転計画を担当する米太平洋軍のリーフ副司令官は十二日からグアムを訪問し、グアム選出の国会議員に「(沖縄からグアムへの)最初の大きな動きは最低六年間、期待できない」と説明、移転計画が難航していることを明らかにしました。

 グアムの地元紙「パシフィック・デイリーニュース」十三日付などが報じました。同副司令官は当初、「二〇〇八年から一四年の間に段階的に移転する」(米軍準機関紙「星条旗」七月十三日付)との見方を示していました。日米両政府が合意した在日米軍再編「最終報告」では、沖縄の海兵隊八千人と家族九千人のグアム移転を二〇一四年までに完了することになっています。

 米太平洋軍は、グアムで海兵隊移転を中心とした米四軍の増強を進めるため、総額約百五十億ドル(約一兆七千七百億円)に達する基地建設計画を作成しています。同計画は八月上旬にグアム州に提示される予定でしたが、リーフ副司令官は今回の訪問でも提示せず、口答説明だけでした。

 地元紙などによると、同副司令官は(1)日米両政府の詳細な協議が終わっていない(2)海兵隊側から正確な計画が示されていない―ことなどを挙げて弁明。「施設建設に関しては、米国防総省が行っている中で最も困難な事業だ」と述べました。

 リーフ副司令官はこのほか、(1)日本政府の負担で建設される米海兵隊住宅は約三千五百戸になる(2)アンダーセン空軍基地に戦闘機を含む海兵隊航空機八十五機を配備する(3)陸軍の「ミサイル防衛」部隊を配備する―などを明らかにしました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp