2006年9月9日(土)「しんぶん赤旗」
中央アジア非核地帯に
5カ国が条約に調印
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カザフスタンのセミパラチンスクからの報道によると、中央アジア五カ国(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン)は八日、域内での核兵器の開発・生産・使用・配置などを禁止することをうたった非核地帯条約に調印しました。五カ国の外相クラスが旧ソ連最大の核実験場だったセミパラチンスクに集まり、署名式を実施しました。
これで中央アジアは、南極、カリブ海・中南米、南太平洋・オーストラリア、東南アジア、アフリカ(条約は未発効)に次ぐ非核地帯となりました。条約参加国は百十カ国を超えています。
カザフ外務省は同日、「条約は核軍縮と核拡散防止への決意を示したもので、核兵器がテロリストの手に渡るのを防ぐ国際テロ対策の効果を持つ」とのコメントを発表しました。
原子力の平和利用は容認されます。今後、米中英仏ロの核保有五カ国が中央アジアへの安全保障と核不使用を保証することになっています。
中央アジア非核地帯構想は一九九三年の国連総会で提案され、五カ国は昨年二月に条約案文で合意していました。