2006年8月25日(金)「しんぶん赤旗」
太陽系惑星9から8へ
国際天文学連合決定 冥王星を除外
冥王星を惑星から除外することを、チェコのプラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会が二十四日、正式に決定しました。これまで九個だった太陽系惑星は八個になり、七十六年ぶりに太陽系の全体像が書き換えられることになります。
IAUは、惑星の定義として、(1)太陽を周回する(2)球形を保つだけの十分な質量をもつ(3)軌道の近くで他の天体を掃き散らす(圧倒的に大きい)――の三条件を満たす天体としました。
冥王星は同じような軌道に多数の天体があるため、(3)の条件を満たすことができず、一九三〇年の発見以来の「惑星」の座から除外されることになりました。
また、冥王星のように「(1)(2)を満たすが(3)を満たさず、かつ衛星でない天体」を「矮(わい)惑星」と呼ぶことも決まりました。矮惑星には現在のところ、冥王星、小惑星「セレス」、第十惑星候補だった「2003UB313」が含まれます。
惑星の定義をめぐっては当初、従来の九個に新たに三天体を加えた十二天体を太陽系惑星とする案が十六日に発表され、話題をよびました。その後の会議で異論が続出し、定義案は大幅な修正を迫られました。
今回の決定で、世界中の教科書が書き換えられることになります。

