2006年8月24日(木)「しんぶん赤旗」

精神障害者「退院支援施設」計画

障害者団体が抗議行動


 精神科病院の入院患者を減らすことを目的に「退院支援施設」を設置し、病棟も同施設に転換できる計画を厚生労働省が打ち出したことに対して二十三日、障害者団体が抗議行動を行いました。厚生労働省前には、主催者発表で三百人近い障害者や関係者が集まり、「名前だけ変え、結局、病棟に閉じ込めることになる」と交渉やリレートークで「撤回」を訴えました。

 約三十二万人といわれる精神科病院の入院患者のうち、行き場がないために退院できない「社会的入院」は、厚生労働省の資料によると、七万二千人にのぼります。

 そんな状況のなか、厚労省は「退院支援施設」の設置を五月の全国障害者福祉計画担当者会議で打ち出しました。

 大阪府の精神保健福祉審議会の委員も務める山本深雪・大阪精神障害者連絡会行政施策プロジェクト委員会委員長は「この計画では病院は一緒なのに、地域に移行したということになる。撤回して、地域で暮らせるように、現在あるグループホームなどの支援に、その予算を回してほしい」と語りました。


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