2006年8月24日(木)「しんぶん赤旗」

オスプレイ使用可能

沖縄新基地 米司令官が明言


 在沖縄海兵隊のジョセフ・メディーナ准将(キャンプ・バトラー基地司令官)は二十三日、在日米軍再編で計画されているキャンプ・シュワブ沿岸部への米海兵隊新基地で、垂直離着陸機オスプレイの使用が可能であることを明言しました。視察に訪れた衆院沖縄・北方特別委員会のメンバーとの懇談の席で、日本共産党の赤嶺政賢議員らがただしたのに対し、答えたものです。

 赤嶺氏は、一九九六年の日米合意(SACO合意)では、新基地の長さが千五百メートルだったのに、在日米軍再編の計画では、なぜ千八百メートルになったのかとただしました。

 メディーナ准将は、在日米軍再編の協議では、米側として二千メートルの長さを要求したことを明らかにした上で、「(協議の結果)千八百メートルになった」と指摘。「千八百メートルは、有事の際にはC130(輸送機)やオスプレイが使える長さだ」と述べました。

 米海兵隊はすでに、早ければ二〇一二年から、沖縄にオスプレイを配備する計画を明らかにしています。しかし、日本政府は「現時点では具体的には決まっていない」という説明を繰り返しています。

 メディーナ准将の言明は、新基地でオスプレイが運用される危険を改めて示すものです。

 衆院沖縄・北方特別委員会は二十二日から、沖縄の米軍基地などを視察していました。視察には、赤嶺氏のほか、自民、民主、公明の各党議員が参加しました。

詳細計画書の保有示唆

 在沖縄海兵隊のジョセフ・メディーナ准将は二十三日、衆院沖縄・北方特別委員会のメンバーに対し、キャンプ・シュワブ沿岸部への新基地建設について「フローチャート(工程表)には、やるべき仕事が書かれている。たくさんやらなくてはならない。そうしないと(完成予定の)二〇一四年までに間に合わない」と述べ、建設に向けた詳細な計画書を作成していることを示唆しました。

 またケビン・メア在沖縄米国総領事は、「移設」元となる普天間基地について、「厚木(基地=神奈川県)も市街地の真ん中にある。横田(基地=東京都)も、福岡(空港)もそうだ。それに比べて(普天間基地が)危険だということはない」と述べました。市街地上空での飛行訓練が日常化している普天間基地の危険な実態について、開き直ったものです。

 メア総領事は、地元紙のインタビューでも普天間基地について「飛行場として特に危ないとは思わない」(琉球新報、十一日付)と述べ、地元の批判を招いていました。


 MV22オスプレイ 両翼のローターの向きを動かすことで、ヘリコプターのように垂直に離着陸することや、固定翼のプロペラ機のように飛行することができます。海兵隊員や装備を輸送し、敵地への遠征強襲作戦などを行うのが任務。試験飛行中に墜落事故を繰り返し、今年三月に米本土へ実戦配備された直後にも、墜落事故を起こしています。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp