2006年8月23日(水)「しんぶん赤旗」

訓練拡大の拒否求める

米軍日出生台演習で 大分県に党県委


 在沖縄米海兵隊による大分県日出生台(ひじゅうだい)演習場での実弾砲撃演習で、米軍と政府が155ミリりゅう弾砲に加え、小銃、機関銃などの小火器の実弾射撃訓練を要求している問題で、日本共産党大分県委員会は二十二日、米軍演習中止を国に求めるとともに、米軍訓練の拡大を断固拒否するよう広瀬勝貞大分県知事に申し入れました。

 小火器実弾射撃訓練については、日出生台を除く米軍演習本土移転先の矢臼別(北海道)、王城寺原(宮城)、東富士(静岡)、北富士(山梨)の四演習場の地元関係自治体が了承しています。

 党林田澄孝大分県委員長、堤栄三党県自治体部長らが県庁を訪れ、申し入れ書を石川公一副知事に手渡しました。

 米軍、政府による小火器の訓練要求について、県と由布市、玖珠町、九重町でつくる日出生台演習場問題協議会(四者協)はこれまでに、地元と福岡防衛施設局と交わした「日出生台演習場の米軍使用協定」にはない内容だとして拒否。しかし、今月九日、福岡防衛施設局から王城寺原演習場(宮城県)で実施された米軍移転演習の説明を受けた県は、「訓練拡大にはならないということは理解できた」との見解を示していました。

 こうした県の見解に対して、申し入れでは、小銃・機関銃の実弾射撃は使用協定違反で、新たな訓練拡大は「米軍演習の縮小・廃止」という県民の願いに逆行するものと、訓練拡大を断固拒否することを求めました。

 これに対して石川副知事は「小火器訓練は協定にないもの。米軍演習の縮小廃止を求め、拡大につながることは認められない。大分の場合、協定は(演習の)歯止めになっている」と答えました。


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