2006年8月12日(土)「しんぶん赤旗」

待遇改善求め学習交流

全国臨時教職員250人が参加

滋賀・大津


 学校現場で急増する非正規の臨時教員らが集う第三十七回全国臨時教職員問題学習交流集会が十一日、滋賀県大津市で三日間の日程で始まりました。「臨時教職員制度の改善を求める全国連絡会」(全臨教)の主催で、約二百五十人が参加。臨時教員の待遇改善による豊かな教育の実現に向けて、不安定な身分での教育実践上の悩みや各地の運動を交流しました。

 全臨教の山口正会長は、二〇〇五年度の全国の公立小中学校における臨時教員数が一九九九年度と比べて163%増え、小学校では授業時間だけを担う非常勤教員が316%と突出して広がる実態を指摘。「看過できない三つの問題がある」として、(1)教育専門職としての教育権の制限(2)限定された任期と勤務時間による職場の合意形成に支障(3)多様で劣悪な労働条件の導入で、雇用形態による格差の拡大―を強調しました。

 滋賀県内の臨時教員が「四月から仕事が見つからず、野放しにされる初めての経験にショックです。このままでは将来もとても不安だ」「月三万円にしかならない」などと実態を告発しました。

 待遇改善などを求める市民組織を六月に設立した青森県など、各地の運動や成果を紹介。埼玉県は今年度から、県立高校の臨時教員の雇用年齢制限を撤廃させたと報告し、「仲間や世論の支えで、たたかってこそ開けた」とのべました。


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