2006年8月7日(月)「しんぶん赤旗」
核ない世界 九条輝く日本を
世界大会広島が閉会
広島からのよびかけ 採択
アメリカが広島市に原爆を投下してから六十一年目の六日。この日、広島は「世界から核兵器をなくそう」と願う人々の行動が終日、続きました。爆心地跡につくられた平和公園には未明から被爆者や市民が訪れ、献花、午前八時からの平和記念式典には四万五千人が参列しました。午前十時三十分からの原水爆禁止二〇〇六年世界大会・広島の閉会総会には、八千五百人がつめかけ、広島県立総合体育館をうめました。
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「核兵器のない世界を。憲法の輝く非核日本を」―。原水爆禁止世界大会・広島は六日、二十一カ国の海外代表を含む八千五百人の拍手で「広島からのよびかけ」を採択し、閉会しました。
「あの地獄をだれのうえにも繰り返すな」との被爆者の訴えは、全世界に広がり、大きな流れとなっています。一方、アメリカは、先制攻撃と核使用計画を推進し、日本を出撃拠点にしようとしています。世界大会は、こうした事態をどうみるかを議論、さらに各国と日本の草の根のたたかいを交流し、核兵器廃絶を現実にする運動方向をうちだしました。
閉会総会で、日本原水協の高草木博事務局長は「核兵器廃絶の世界的な流れの源流は、地道な草の根の署名行動だ」とのべ、十月に開かれる国連総会にむけ署名を大きくすすめようと提起。「草の根から非核・平和の流れをつくりだすたたかいは、われわれの行動にかかっている。『広島からのよびかけ』を手に前進しよう」と訴えました。
原爆症認定を求めた四十一人の原告の訴えを認めた広島地裁判決に国は従い、控訴を断念し、被爆者政策の転換を求める特別決議を採択し、会場は「控訴せんで(しないで)」のうちわを掲げ、唱和しました。
キューバ、アラブ連盟の代表があいさつ。日本青年団協議会の岡下進一会長が「被爆体験の継承は青年に課せられた大きな責務だ」、日本山妙法寺の木津博充上人が「世界の平和者と共同し、粘り強く平和を守り、次の世代に手渡そう」と来賓あいさつをしました。
世界大会は八日から、会場を長崎に移します。