2006年8月5日(土)「しんぶん赤旗」

認定行政見直し直ちに

原爆症訴訟 小池党被爆者問題対策委責任者が談話


 原爆症認定の広島訴訟の判決について、日本共産党の小池晃・被爆者問題対策委員会責任者は四日、次の談話を発表しました。


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 被爆六十一年目の八月六日を前に、被爆地、広島地裁で、原爆症認定を求める四十一人の原告、全員勝訴の判決が出された。先の大阪地裁判決に次ぐ集団訴訟での全面勝訴は、国の認定基準がいかに不当なものであるかを重ねて明らかにするものである。

 今回の判決は放射線の人体への影響がまだ解明されず、認定の基準も不完全なもとで、被爆者に放射線の影響について立証を要求することは、「不可能を強いることになりかねない」とし、この間の裁判で繰り返し指摘された、認定にあたっては、被爆状況、健康状況などを全体的・総合的に判断すべき、との考えを改めて強調した。

 敗訴に次ぐ敗訴を重ねてきた国は、控訴によって、いたずらに救済を先延ばしすべきではない。この判決を受け入れ、また大阪判決に対する控訴を取り下げるとともに、認定行政の見直しにただちに着手し、抜本的な改善に踏み切るべきである。

 病を抱えながらも裁判に立ち向かった被爆者たちは、裁判に訴えることさえ困難な多くの被爆者たちへの思いや、「再び被爆者をつくるな」という人類の未来につながる願いを語っている。政府はもとより国民一人ひとりが、この被爆者たちの思いに応えなければならない。


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