2006年8月5日(土)「しんぶん赤旗」
草の根運動が各国動かす
原水爆禁止世界大会・広島始まる
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「核兵器のない平和で公正な世界を」をメーンテーマに広島市で開かれている原水爆禁止二〇〇六年世界大会の国際会議が四日、「宣言」を採択して閉幕しました。同日、同市の広島県立総合体育館で世界大会・広島の開会総会が開かれました。海外から政府代表五人を含む二十一カ国七十人の代表と国内から七千三百人が参加しました。
「核、基地のない二十一世紀を」「九条を守ろう」「原子力空母の母港化反対」。二階席に横断幕が掲げられ、参加者はゼッケンやたすき、うちわ、Tシャツにそれぞれ思いを書き込んで核兵器廃絶を表現しました。
「原爆を知りたくてきました」。浴衣姿の大学四年生(22)=宇都宮市=は初参加です。「広島のタクシー運転士さんが言ったんです。『この道路の下に、原爆で亡くなった人の遺骨がたくさん埋まっている』。衝撃でした」
大会議長団の安斎育郎氏が主催者報告。「被爆者と連帯した草の根からの運動が自治体や各国政府を動かしてきた」とのべ、核兵器廃絶に向けて運動を飛躍的に強めようと訴えました。
被爆者で日本被団協の坪井直代表委員が来賓あいさつし、自身の被爆体験を語りながら「最後まで力を振り絞って頑張る。核も戦争もない世界をつくろうではありませんか」とよびかけました。
秋葉忠利広島市長やエジプト、マレーシア、メキシコの代表が特別報告しました。
各地の参加者が壇上に並び、愛知県の新日本婦人の会の女性は、全国で二十万、県内で二万人から「すみやかな核兵器の廃絶のために」署名を集めたと紹介。国民平和大行進の通し行進者六人がリレートークし、山口県岩国市、神奈川県横須賀市の代表が米軍基地再編を許さないたたかいを報告しました。