2006年8月1日(火)「しんぶん赤旗」

嘉手納基地

米軍機が未明離陸

爆音に住民から苦情


F15部隊撤去 共産党が要求

 米空軍嘉手納基地(沖縄県沖縄市、嘉手納町、北谷町)所属のF15戦闘機などが米本国での演習参加を理由に、七月二十六日から三十日にかけて未明の離陸を強行し、周辺住民は一〇〇デシベル以上の激しい爆音にさらされました。地元の嘉手納町役場には町民から多くの苦情が寄せられるなど、住民の怒りは頂点に達しています。

 嘉手納町の宮城篤実町長は二十七日、嘉手納基地のパンチ・モルトン司令官(准将)に対し「このような事態はさらなる苦痛を伴うものであり到底容認できるものではない」として、深夜・早朝飛行の中止とF15戦闘機の即時撤去を求めました。

 また嘉手納町議会基地対策特別委員会(田仲康栄委員長)も三十一日、在沖米軍四軍調整官事務所のマーク・フランクリン所長(大佐)に対し、深夜・早朝の飛行を制限する日米両国政府の騒音防止協定を順守するよう求めましたが、フランクリン所長は「パイロットの安全確保のためには日中に太平洋を横断しなければならず未明の離陸が必要だ」とのべ、要請を拒否しました。

 日本共産党沖縄県委員会の前田政明副委員長(県議)、外間久子、嘉陽宗儀の両県議、中村重一北谷町議は三十一日、那覇防衛施設局に対し、連日の未明飛行に厳しく抗議し、F15部隊の即時撤去を申し入れました。

 嘉手納町役場に寄せられた住民の声

 ▽もう我慢の限界だ。ここは人の住むところではない。町だけの問題でない、国の問題だ。(二十六日、女性)

 ▽騒音防止協定はあってないようなものだ。連日の早朝飛行、住民をばかにしている。なにか別の訓練をしているのか、それとも機体に欠陥があるのではないか。(二十七日、男性)

 ▽午前三時半ごろから爆音があり目がさめた。熟睡できない。防音工事してあるが役にたたない。(二十七日、男性)

 ▽午前三時ごろ、爆音でおこされた。体が弱く安定剤を飲んでいるので夜中に起こされるのは困る。アメリカは住民のことは考えないのか。(二十八日、女性)


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