2006年7月26日(水)「しんぶん赤旗」
イスラエル軍
ヒズボラ拠点制圧か
ユニセフ「犠牲者の3分の1が子ども」
【カイロ=松本眞志】現地からの報道によると、イスラエル軍は二十五日、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの拠点となっている同国南部の町ビントジュベルを制圧しました。ここは、ヒズボラのロケット発射台が集中している場所で、この日の戦闘だけでイスラエル兵二十五人が負傷しました。
イスラエル軍のフリードマン将軍は、「ビントジュベルはわれわれの手中にある」と表明。ヒズボラ側は、この情報を否定しています。
イスラエル軍当局によると、街の攻防をめぐるこれまでのたたかいで兵士二人が死亡し、付近の戦闘を含めて合計四人が死亡しました。ヒズボラのメンバーも十人以上が死亡したとされます。
同日までにレバノン人約四百人の死亡が確認され、ベイルートの国連児童基金(ユニセフ)代表は、犠牲者の三分の一が子どもだと指摘しました。イスラエル人は市民十八人を含む四十一人が犠牲となっています。
イスラエル軍は二十五日早朝、レバノン南部のスール市に陸海空三方から攻撃を加え、市民多数が死傷しました。アルフシニ市長は「イスラエル軍は女性や子どもの区別なく空爆した」と語っています。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラが二十五日に報じたところでは、市内の病院も攻撃を受けました。同軍はナバティヤも空爆し、市民九人が死亡しました。
これに対しヒズボラも、イスラエルに対するロケット砲撃を継続。イスラエル北部の港湾都市ハイファやリムガル村に着弾しました。

