2006年7月22日(土)「しんぶん赤旗」

明石歩道橋事故5年

現場で犠牲者を追悼


 兵庫県明石市の花火大会の際、超過密状態になった歩道橋上で“群集なだれ”が起きて十一人が圧死、二百四十七人が負傷した事故から丸五年を迎えた二十一日、事故現場には多くの人が訪れて犠牲者を追悼しました。

 ずさんな警備計画や無責任な対応で事故を招いたと指摘される元明石署長、同副署長が、この日公訴時効になりました。二人の起訴を強く求めてきた遺族は無念の思いで五年を迎えることになりました。

 事故が発生した午後八時四十分すぎ、遺族は現場につくられた追悼の碑「想(おもい)の像」に花を供え合掌しました。

 妻の律子さん=当時(71)=を亡くした草替与一郎さん(79)は、事故当日、律子さんが身を挺(てい)して助けた山下翔馬君(5っ)と再会。草替さんは、「すごく大きくなった。この子をみると、女房が死んだ気がしないんだ」と語り、「(元署長らの不起訴、時効に)はらわたが煮えくり返っている。とんでもない悪例を残したもんだ。きょう女房には、『もう少しがまんしてくれ、長い目で見ればいつか必ずまともな回答がでるだろう』と語りかけました」と話していました。


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