2006年7月22日(土)「しんぶん赤旗」

対北朝鮮

安保理決議を評価

米国務次官補が証言


 【ワシントン=山崎伸治】北朝鮮核問題に関する六カ国協議で米首席代表を務めるヒル国務次官補は二十日、米上院外交委員会で証言し、国連安全保障理事会が対北朝鮮決議を全会一致で採択したことを「迅速な行動」と評価。同決議を「強力で拘束力のある決議だ」と強調しました。

 同氏は、米政府がミサイル発射に対し「経済上、拡散対抗上、外交上の追加的措置」を検討していると表明。具体的には「圧力を強める」と述べるにとどめ、「米国が単独ではできない」との考えを示しました。

 経済制裁については、「米国は北朝鮮と活発な貿易関係がなく、中止することで北朝鮮の行動を変えさせることはできない」とし、中国との協力が重要だと述べました。

 北朝鮮との二国間協議は「問題ない」としながらも、「六カ国協議のプロセスを無力化したり、脇に置いたりする用意はない」と表明。「六カ国協議なしで前進できるといったような意見は正しいとは思えない」と述べ、二〇〇五年九月の同協議共同声明の実行のためにも北朝鮮が六カ国協議に復帰することが重要だと述べました。

 さらにミサイル発射の狙いについて、「北朝鮮側は今回のミサイル発射で何らかの軍事的能力を誇示したと考えている。こうした力を誇示することで、米国がますます懸念を強め譲歩すると考えている」と分析。北朝鮮が「ミサイル技術を商品化したがっている」ことも指摘しました。


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