2006年7月14日(金)「しんぶん赤旗」
「許されないが、家族侮辱され…悔いてない」
ジダン 弁明
W杯での「頭突き」
【パリ=浅田信幸】サッカー・ワールドカップ(W杯)の決勝戦で、相手チーム・イタリアのマテラッツィを頭突きで倒し退場させられたフランスのジネディーヌ・ジダンは12日、仏民放テレビで「観戦していた子どもたちに謝る。私の行為は許せないものだった」と語る一方、「悔いてはいない」とし、事実経過の一端を明らかにしました。
レッドカードが出された経緯については、マテラッツィの側からアルジェリア出身のジダンに人種差別的な暴言が投げつけられたのではないかなど、さまざまな憶測がマスコミをにぎわせていました。
この点についてジダンは、母親と姉にかかわる侮辱的発言であったとし、「一度耳にしただけなら、その場を離れようとするだろうし、私もそうした。二度、さらに三度となると」とのべ、いったん立ち去ろうとしながら振り返って頭突きをくらわせた経過を説明しました。
マテラッツィが「お前が売春婦テロリストのせがれであることはみんなが知ってるぜ」と言ったという報道が事実かと問われたジダンは、少しためらいを見せながら「そうだ」と答えました。
頭突き行為を「悔いてはいない」と言う理由として、「(悔いれば)彼の言ったことが全部正しいことになるから」とのべたジダンは、「挑発がなければ反発はありえない。本当に悪い方を罰すべきだ。悪いのは挑発した方だ」と主張しました。

