2006年7月13日(木)「しんぶん赤旗」

生活できる最低賃金を

６６８円じゃ無理

厚労省前でハンスト

全労連

　「小泉首相、時給六百六十八円で暮らせると思っているのですか」――。今年度の最低賃金水準を決める審議会が開かれた十二日、労働者三十一人が最賃の大幅引き上げを求めて厚労省前で十一時間にわたるハンガーストライキをおこないました。全労連、国民春闘共闘などの主催。昼休み集会には約四百人が参加し、「生活できる賃金を保障しろ」と唱和しました。

　ハンストは、最賃全国平均額六百六十八円にちなんで、午前八時半から午後七時三十八分まで六百六十八分（十一時間八分）おこなわれました。

　強い日差しのなか参加者は水分補給だけです。「朝も食べてないのに」という人やカラのペットボトルを手に「ハラへった。水をくれ」と訴える人、それでもみんな一生懸命です。「より多い賃金を」と書かれた水色のＴシャツを着て、「はたらけどはたらけど　なおわがくらし　楽にならざり」など、思いを書き込んだのぼりやプラカードを抱えて座り込みます。

　新宿区内の中小企業に勤める男性は、「社員の半分は非正規で安い賃金。みんながまともな生活ができるような本当の最低賃金にすべきだ」と話します。

　神奈川県川崎市から来た男性は八月に一人目の子どもが生まれます。「二人、三人目は、経済的に考えられない。少子化対策は生活の安定から始めるべきだ」

　全労連の熊谷金道議長は､｢大幅引き上げこそ必要だ。全国一律の最低賃金をつくらせて、だれもが安心してくらせる社会に変えていこう｣と訴えました｡日本共産党の吉川春子参院議員が激励あいさつしました。