2006年7月7日(金)「しんぶん赤旗」

国際ルール無視のミサイル発射を正当化

北朝鮮外務省報道官の表明


 北朝鮮外務省報道官は六日、ミサイルを発射した事実を初めて公式に認めました。

 同報道官は、「自衛的国防力強化のためにわが軍隊が行った通常の軍事訓練の一環である」と主張し、今後もミサイル実験を継続すると表明。こうした軍事訓練は「主権国家としての合法的権利」だとして、「どのような国際法や朝日平壌宣言、六カ国協議共同声明のような二国間あるいは多国間合意にも拘束されない」と強弁しています。

 この問題で日本共産党の志位和夫委員長は五日、「北朝鮮によるミサイル発射」は「国際ルールと国際的取り決めを無視した」ものだとして厳しく抗議し、国際ルールと「日朝平壌宣言」を順守するよう強く求めていました。

 今回の北朝鮮外務省報道官の弁明はまさに、国際ルールと国際的取り決めを無視すると宣言したものであり、とうてい通用するものではありません。

 周辺各国は、ミサイル発射について通報がなかった問題を厳しく批判しています。同報道官はこの批判を「言語道断」と切って捨てています。しかし、公海を航行する船舶や航空機の安全のために、ミサイルやロケットの発射にあたって関係国に通報することは、当然の国際的ルールです。

 問題の核心は、北朝鮮が国際社会のルールを守るかどうかという点にあります。

 今回の北朝鮮当局の態度は、国際世論に背を向け、その無法さを際立たせるものとなっています。


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