2006年7月3日(月)「しんぶん赤旗」
岩国基地の米艦載機移転反対
山口・周防大島町に「会」
岩国基地(山口)の南に位置する山口県周防(すおう)大島町で二日、住民有志が「大島の静かな空を守る会」を結成、米艦載機移転に反対する新たな住民団体が生まれました。会は移転反対の町民過半数の署名を集めることを決めました。
町内で開かれた総会で、結成に向け奔走した河井弘志さんは「かつて人口七万人といわれた大島が今では約二万二千人。艦載機の訓練場になれば、若い人もだれも住まなくなる。島ぐるみで反対しよう」と呼びかけました。総会では「家に来てくれれば署名するという高齢者がたくさんいる。集める足を早急につくろう」との発言がありました。
町は岩国基地を離着陸する戦闘機が日常的に上空を旋回。住民たちの証言によると、飛行コースは島全体を縦横に走っており、「携帯電話が不通になる」「島には人間が住んでいるのに」といった声が上がっています。防衛施設庁も浮島(うかしま)、三蒲(みがま)の両地区がW値(うるささ指数)の70Wにあたることを認めています。
昨年六月には町議会が移転反対を決議。三月から自治会などが署名を始め、浮島で島民の96・2%が賛同するなど先月末で四千三百九十五人が協力しました。これをさらに加速するため会結成に至りました。
町と、「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県西部住民の会」がメッセージを寄せました。