2006年6月23日(金)「しんぶん赤旗」

米軍Xバンド・レーダー28日から運用

車力基地 飛行禁止空域を設定


 国土交通省は二十二日、青森県つがる市の航空自衛隊車力(しゃりき)基地で米軍の「ミサイル防衛」用前方展開移動型レーダー(Xバンド・レーダー)の運用が二十八日から始まり、これに伴い同基地を中心に飛行禁止空域を設定することを明らかにしました。

 飛行禁止空域は、車力基地を中心にして日本海側に突き出た半円形で、半径六キロ、高度六キロ(一万九千フィート)の範囲です。一部は陸上部分にもかかります。

 国交省は飛行禁止空域を設定する理由について「Xバンド・レーダーからの電波による航空機の計器等への悪影響を防止するため」と指摘。同レーダーが発射する電波が航空機の安全航行の障害になることを明らかにしています。

 飛行禁止が開始されるのは二十八日午前零時からで国交省は車力基地でのレーダーの運用が続く限り飛行禁止空域は解除されないとしています。

 Xバンド・レーダーの車力基地への配備は、米軍の先制攻撃戦略の重要な柱である「ミサイル防衛」構想の一環。米本土を狙う大陸間弾道ミサイルの探知が主な目的とされています。日米両政府が五月に発表した在日米軍再編の「最終報告」では今年夏までに運用可能にするとしていました。

 レーダーの主要部分は四月末までに青森県三沢市の米空軍三沢基地に搬入され、政府は、つがる市に対し今月末までに車力基地に移動すると説明していました。


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