2006年6月18日(日)「しんぶん赤旗」

休みなく働き心臓疾患

過労死・自殺110番

30代の相談目立つ


 「過労死・過労自殺一一〇番」(主催・過労死一一〇番全国ネット)が十七日、二十九都道府県で実施され、三十代を中心に長時間労働やストレスによる死亡相談が相次ぎました。

 相談件数は二百十五件。うち労災補償相談が八十九件を占めました。内訳は脳・心臓疾患二十六件(うち死亡十六件)、自殺・精神疾患五十一件(うち死亡三十件)、そのほかのストレス疾患十件(うち死亡一件)でした。過労死予防や働き過ぎに関する相談が八十八件にのぼりました。

 相談事例では、「心筋梗塞(こうそく)で死亡。毎日夜十一時まで勤務、休日は月二回しかなかった」(地方公務員)、「心肺停止で意識不明。水害や中越地震以来ほとんど休みがなかった」(三十三歳、測量士)など長時間労働で死亡したケースや、「上司にいじめられうつ病になった」(三十九歳、病院職員)など職場ハラスメントの事例も目立ちました。

 「納期に追われ、長時間労働による急性心不全で死亡した」(四十一歳、機器メーカー)という派遣社員に関する相談もありました。

 相談内容の結果を受けて同ネットは「働き過ぎによる脳・心臓死、自殺が後を絶たない。職場環境の改善が強く求められる」としています。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp