2006年6月9日(金)「しんぶん赤旗」

エレベーター死亡事故

保守費 42%削減

東京・港区 管理会社を毎年変更


 東京都港区の公営マンション「シティハイツ竹芝」(二十三階建て)に住む高校二年生(16)が、エレベーターに挟まれて死亡した事故で、港区から港区住宅公社へ支払われる同住宅のエレベーター保守管理費が大幅に削減されていたことが、八日までの日本共産党港区議団の調査で判明しました。また、保守管理を行う会社を毎年代えていたこともわかりました。


党区議団が調査

 区から住宅公社への支払いは、二〇〇五年度に三百六十四万六千円だったのが、〇六年度は42%カットの二百十万円になっています。また、港区住宅公社から保守管理会社への委託費は、〇三年度の四百四十六万四百円から、〇六年度は百十五万二千円に大幅カットしています。

 〇三年度の委託契約は随意契約によって、エレベーター製造元のシンドラーエレベータ東京支社と契約していました。しかし、〇四年度から指名競争入札に変更。〇四年度は同社が落札したものの、〇五年度は日本電力サービス、〇六年度はエス・イー・シーエレベーターが落札。この三年間、エレベーターの保守管理は、価格が安かった別々の違う会社が行ってきました。

 党区議団は七日、港区内の「都営住宅」「公団や公社住宅」「東京都施設」などにシンドラー社製のエレベーターがどれだけ設置されているかの調査と安全対策の実態について調査するよう区長に申し入れました。

 日本共産党の猪熊正一港区議の話 これだけの大幅なコスト削減をしていれば、安全がおろそかにされたといわれてもやむを得ない実態です。毎年保守点検する会社がかわっているのに、前年度の会社と次の新たな会社との業務引き継ぎもされていなかったともいわれており、住宅設置者の港区の責任は重い。安全対策に手抜きがなかったのかなど、ひきつづき調査解明していきたい。


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