2006年5月28日(日)「しんぶん赤旗」

中国共産党中央党学校を訪問

不破所長、教授陣と交流


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(写真)中国共産党中央党学校を訪れて、孫慶聚副校長など学校関係者と意見交換する不破哲三社会科 学研究所所長(正面左)ら一行=26日、北京市

 【北京=菊池敏也】日本共産党付属社会科学研究所の不破哲三所長一行は二十六日午前、北京市海淀区の中国共産党中央党学校を訪問し、マルクス主義や党建設の理論を担当する同校の教授陣と交流しました。

 孫慶聚副校長が不破氏一行の訪問を歓迎し、中国共産党の幹部養成の任務をもつ中央党学校の状況を説明しました。不破氏は、理論交流を目的とした今回の訪中で、理論建設の中心の一つである中央党学校を訪問できたことをうれしく思うと述べました。

 意見交換のなかで、戴焔軍・党建設教育研究部主任は、中国共産党が七千万人近い党員を擁する政党として、党建設では「思想・組織・作風の三分野」の建設を重視してきたと紹介。また、「改革・開放」政策の進展とともに中国の社会構造に変化が生まれているなかで、党の基層組織の建設をどう強化するかを模索していると述べました。戴氏は、党員の権利保障や党規律の問題など、党の制度建設でも前進があり、「党の執政能力の強化につながっている」と語りました。

 不破氏は、日本共産党は政権党である中国共産党とは違って、資本主義国のなかでも反共主義の根深さなど特殊な政治状況を持った日本で野党として活動している共産党であり、党建設において党員の思想的・理論的建設を重視していること、とくに学習教育活動では世界観的確信(科学的社会主義)、路線上の確信(党綱領)、社会における党の存在意義と役割(党建設・党活動)の三つの側面に力を注いできたことを説明しました。戴氏は、日本共産党が困難な中でマルクス主義の理想と信念を堅持して活動していることに共感を示しました。

 孫勁松副教授は、中国語訳の『科学的社会主義研究』を不破氏に示しながら、八三年に書店で購入し、不破氏が「プロレタリア独裁」の問題を論じていたことに「深い印象を受けて読んだ」と語り、日本共産党が社会主義の定義をどのように発展させてきたのかについて質問。不破氏は、『科学的社会主義研究』を執筆した当時の問題意識から、未来社会を「社会主義・共産主義」と呼ぶことにしたことまで、日本共産党がマルクスの原点に立ち返りつつマルクス主義の理論を発展させてきたことを紹介しました。

 不破氏はこのほか、「日本共産党は選挙活動をどう認識し、実践しているのか」などの質問に、多数者革命についてのマルクス以来の見解から日本共産党の活動での選挙闘争の位置づけまで、詳しく答えました。


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