2006年5月23日(火)「しんぶん赤旗」

岩国への米艦載機移駐

広島5市が撤回要請


 広島県の廿日市・大竹・江田島・広島・三次の各市長・議長、労組、住民団体でつくる「岩国基地増強計画反対広島県連絡会議」は二十二日、政府に対し、在日米軍再編に基づく米軍岩国基地(山口県)への米空母艦載機部隊移駐計画を撤回するよう要請しました。

 要請には、廿日市市の山下三郎市長、江田島市の曽根薫市長のほか、広島、三次、大竹の各市代表が参加しました。

 要請書は、艦載機部隊が移駐されると、岩国基地の航空機数が「極東最大級」となり、広島湾岸地域や県北地域への騒音被害などが懸念されると指摘。さらに「世界遺産の島・宮島の歴史ある文化や自然生態系、観光、漁業など、瀬戸内の静穏な環境に及ぼす影響は計り知れない」として、「近隣自治体として断じて容認できない」と批判しています。

 また恒常的な空母艦載機離発着訓練施設についても「瀬戸内海地域への建設は、断じて容認できない」としています。

 応対したのは、北原巌男防衛施設庁長官、外務省の河相周夫北米局長、防衛庁の真部朗防衛局防衛政策課長。山下市長によると、北原長官は「(再編計画について)了解してほしい」と述べるにとどまったといいます。

 要請後、山下市長は記者団に対し「安保条約の中での基地(だとして)、被害はあったが我慢してきた。もうこれ以上は我慢できない」と強調。「(今回の要請は)騒音を少なくしてくれ、という陳情ではない。基地再編をしてくれるな、増強してくれるなという陳情だ」と述べました。


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