2006年5月20日(土)「しんぶん赤旗」
GDP
成長減速 名目0%
1―3月期 外需寄与度が低下
内閣府が十九日発表した二〇〇六年一―三月期の国内総生産(GDP)の成長率(前期〇五年十―十二月との比較)は、実質で0・5%(年率換算で1・9%)増、より実感に近い名目で0・0%(同0・2%)増となりました。成長は減速しています。
成長率は、実質で五期連続のプラスとなったものの、名目では昨年七―九月期のマイナス0・2%に次ぐ低成長となりました。
減速の要因は、外需の寄与度の低下です。
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輸出は自動車、産業機械などの増加で実質2・7%増となったものの、輸入も石油製品高騰などで同3・0%の伸びとなり、輸出入の増減でみた外需の寄与度は実質で0・0%(名目0・3%減)となりました。日本経済の外需依存の危うさが表れています。
個人消費も弱い動きです。実質0・4%の伸びで、内需の成長率への寄与度は0・5%にとどまっています。雇用者報酬は0・0%と横ばいです。
民間設備投資は、実質1・4%の増加でした。
二〇〇五年度でみたGDP成長率は、実質で3・0%、名目で1・7%の増加でした。
GDP 国内総生産のことで、国内で政府や企業、個人が生み出したモノやサービスの付加価値の総額。前期と比べたGDPの伸び率が経済成長率です。物価変動の影響を除いた実質と、物価が下がっているときには家計や企業の実感に近い名目があります。


