2006年5月16日(火)「しんぶん赤旗」
米軍再編
今後も撤回要請
広島の首長ら連絡会議
広島県の行政や住民団体などが参加する「岩国基地増強計画反対広島県連絡会議」が十五日、廿日市市役所で開かれ、米軍再編で空母艦載機部隊を岩国基地(山口県)に移転する計画の白紙撤回を求め、今後も国に要請活動を行っていくことを決めました。
会議を主催する「岩国基地NLP(夜間離着陸訓練)移転計画反対期成同盟」の会長を務める山下三郎・廿日市市長は会見で、米軍再編「最終報告」の閣議決定が近い「大変厳しい状況」だが、「あくまでも白紙撤回を貫きたい」と、来週はじめにも国に要請する意向を示しました。
山下市長は、艦載機が移転されれば岩国基地が極東最大の基地になり、住民の不安はさらに大きくなると指摘。「国の専管事項であっても、自治体として住民の安心のために取り組んできた。大変残念ながら市民の声は国に届いていないが、これでやめるわけにはいかない」と述べました。
防衛施設庁が示した艦載機移転による騒音変動予想(デシベル表示)で騒音が増えるとされる大竹市の中川洋市長は「私自身の想定よりもかなり広い範囲で影響がある」と危ぐを述べました。
オブザーバーとして参加した井原勝介・岩国市長は会議で「最終報告」の内容を説明し、従来どおり移転反対を求め、「議会と協議し、場合によっては住民への説明もして、あらためて新岩国市の考えを国へ伝えていきたい」と話しました。