2006年5月10日(水)「しんぶん赤旗」

国民生活破壊に拍車

「行革」法案 参考人が批判

参院行革特


 九日行われた参院行政改革特別委員会の参考人質疑で、参考人から「住民の福祉の増進をはかる自治体本来の役割が果たせない」(自治労連の駒場忠親委員長)など「行政改革推進」法案、「市場化テスト」法案に懸念が相次ぎました。

 暮らしと経済研究室の山家悠紀夫氏は、二〇〇〇年から〇四年の間に国民所得が減っている中で、民間企業の所得だけが増えていることを紹介し、「厳しくなった国民生活を立て直すのが重要。公共サービスの切り捨てはこの傾向に拍車をかける」と批判しました。

 全国の中小企業の七割を組織する全国中小企業団体中央会の佐伯昭雄会長は、民間金融の“貸し渋り・貸しはがし”が横行したときに「中小企業は精神的苦痛を受けた。政府系金融機関が中小企業に親身に対応し救われた」と述べ、政府系金融機関の統廃合や民営化に危ぐを示しました。

 日本共産党の大門実紀史議員は「政府系金融機関の民営化を危ぐしている。民間銀行をどう見ているのか」と質問。佐伯氏は「民間の貸し出しは増えているが、選別は強化している。利益優先の民間のみではとても安心できない」と答えました。

 また大門氏は「いまの議論はまるで『官から民原理主義』だ。なぜ官と民が競争しなければいけないのか」と質問しました。

 駒場氏は「官と民は違うのに、市場化テストの内容は、官でやるべきものも対象にしている点で問題がある」と述べ、地方自立政策研究所の穂坂邦夫代表は「どれも官と民で競争するのはおかしい」と答えました。

「行革」法案あす一般質疑

参院特別委理事懇

 参院行政改革特別委員会は九日の理事懇談会で、「行政改革推進」法案など「行革」関連五法案について、十一日に一般質疑をおこなうことを決めました。


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