2006年5月3日(水)「しんぶん赤旗」
米軍再編最終報告
自衛隊の再編迫る
2プラス2 共同会見で米国防長官
【ワシントン=山崎伸治】日米の外務、軍事担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)が一日午前(日本時間同日夜)、ワシントンの国務省で開かれ、在日米軍再編の「最終報告」を決定しました。その後の共同記者会見で額賀福志郎防衛庁長官は「日米関係が新しい段階に入った」と述べ、2プラス2で、一九九六年の日米安保共同宣言にもとづく日米軍事協力の指針(新ガイドライン、九七年)に代わる新たな指針策定を提案したことを明らかにしました。
会見では四人の閣僚がそれぞれ発言。ライス国務長官は「日米は地球的な責任を共有するようにもなっている」と、地球的規模での日本の軍事的役割を強調しました。
「最終報告」についてラムズフェルド国防長官は「安定的で持続可能な米軍の前方展開に基づく同盟の永続的な能力を確保する」と米軍駐留と日米同盟の永久化を表明。「日本の自衛隊の再編」について、「米側の再編を補完し、以前にまして作戦上の調整を図ることになる」と述べ、日米の軍事一体化をいっそう推し進めることを強調しました。同盟の重要性維持には「時間と努力だけでなく、十分な資材を配分すること」「そのため言行を一致させることが必要」とのべ、今回の合意を着実に実施するよう日本側に念を押しました。
麻生太郎外相は「米軍再編の着実な実施が日米安保体制の強化に重要だ」と述べ、「日本国民全体として負担を分かち合っていくことが必要だ」として、再編計画に反対を表明している地方自治体や住民に受け入れを迫る姿勢を示しました。