2006年4月16日(日)「しんぶん赤旗」
反戦キャンプ便り
米大統領の農場前
復活祭 平和祈り行進
【クロフォード(米テキサス州)=山崎伸治】当地で十三日に再開した反戦キャンプ「キャンプ・ケイシー」に集まった人たちが十四日、ブッシュ米大統領の自宅農場前を行進しました。
復活祭にちなんで、キリストの最期を描いた絵を掲げた十四の十字架を先頭に、途中、イラクで戦死した兵士を悼み、平和への誓いを新たにするための祈りをささげながら、約六・四キロを歩きました。
行進の出発点は昨夏、シンディ・シーハンさんが座り込みを始めた場所、最初にキャンプができたところです。交通は閑散であるにもかかわらず、「駐車禁止」の標識が並ぶなど、反戦キャンプに対抗した措置もとられています。
道路には歩道がなく、参加者は一列になって静かに進みます。一日にテキサス州アービングを出発し、前日、当地に到着した行進の関係者が、「最も敵対的な応対を受けたのがクロフォードだ」というほど、通り過ぎる自動車も「友好的」とは限りません。
しかし、道の両脇はどこまでも牧場が続き、のんびりした雰囲気でした。馬や牛、番犬がさくのところに集まってきます。「見て見て、牛だよ」と子どもが楽しそうに指さしていました。
ブッシュ氏の農場に続く道の交差点は、ほぼ中間点でした。「この先行き止まり」と書かれた標識がありました。行進を先導した地元の活動家ジョン・ウルフさん(51)は「いい比ゆですね」と、ブッシュ政権のイラク政策の行き詰まりを指して言いました。
ここから「キャンプ・ケイシー」までは直線で約二キロ。出発から約二時間で到着しました。
テキサス州西部・アルパインのフランシス夫妻はキャンプに参加したのは初めてです。夫のジョンさん(61)が「非常にいい行進でした」と日焼けした顔で語ると、妻のシェリルさん(47)も「同じ気持ちの人たちが集まって、協力して何かを作り上げようとするのはすばらしいことです」と話していました。

