2006年4月9日(日)「しんぶん赤旗」
沖縄新基地の巨大化合意
「私たちは屈しない」
名護 住民いっせいに抗議
沖縄・普天間基地(宜野湾市)に代わる米軍新基地建設問題で、新たに二本の滑走路をつくり巨大化する「新沿岸案」に、額賀福志郎防衛庁長官と島袋吉和沖縄県名護市長が「合意」してから一夜明けた八日、名護市では怒りの声がいっせいにあがりました。
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地元の辺野古住民らでつくる「命を守る会」事務所には、人々が次々に駆けつけ、「私たちは政府の圧力には絶対屈しない」「今日からが新たなたたかいの出発だ」と口々に語りました。
会代表の金城祐治さん(71)は「滑走路を何本つくろうが基地の危険度が変わるものではなく、あきれてものが言えない。基地建設を止めるのは国民一人ひとりの力だ。全国の人たちに訴えていきたい」と力を込めます。
「これからが勝負」というのは嘉陽宗義さん(83)。「私は親から『人に迷惑をかけるな』といわれて育てられた。(市長らが)こんなことをするのが信じられない。僕のすべてをかけて必ず阻止する」と話します。
「会」事務所から市内の繁華街に出かけて宣伝行動も行われました。総勢八人が「辺野古の海を守ろう」「人 海 基地 何が大切ですか」などと書いた段ボールを胸に下げて、赤信号で車を止める市民に次々とビラを手渡し、「たたかいはこれからです。辺野古にかけつけましょう」と声をかけました。
支援のために一週間前から辺野古の座り込み行動に参加している大阪市の男性(69)は「沿岸案ノーを公約に当選して何カ月もたたないのに、市民をだますやり方は、市民、国民は絶対許しません。あと一カ月は支援を続けます」ときっぱりいいます。
ヘリ基地反対協では十日午前九時から、名護市役所で市長への緊急抗議行動を行う予定です。