2006年3月23日(木)「しんぶん赤旗」

グアム移転は海兵隊強化

緒方議員指摘 “沖縄再展開”も


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(写真)質問する緒方議員= 22日、参院外交防衛委

 日本政府が「沖縄の負担軽減のため」と強調する米海兵隊のグアム移転。日本共産党の緒方靖夫議員は二十二日の参院外交防衛委員会で、「海兵隊の機能強化が目的だ」と指摘し、額賀福志郎防衛庁長官もこれを裏付ける答弁を行いました。

 「グアムへ移転した米海兵隊部隊が沖縄にやってきて基地を使用する可能性はあるのか」との質問に対し、額賀長官は「日本の安全、防衛、周辺事態といったときに日米同盟は動く」と述べ、沖縄への“再展開”を否定しませんでした。

 緒方氏は、「海兵隊にとっては沖縄もグアムも使えることになる」と指摘しました。

 さらに、米太平洋海兵隊のグッドマン司令官が「海兵隊が複数の場所から太平洋の紛争地帯へ対処する能力」において、「グアムが中心的要素になる」と言明していることから、「海兵隊の拠点をグアムに置き、複数の基地から部隊派遣できるようにするためではないのか」とただしました。

 額賀長官は、「太平洋、インド洋、中東などの海の平穏を維持することがシーレーン(海上輸送路)確保につながる。これが同盟関係を維持する理由の一つだ」と答弁。グアム移転が海兵隊のアジア太平洋全域への展開能力の強化につながることを認めました。

 緒方氏は、「米国はグアム移転経費の負担を要求しているが、米軍の運用上の必要性から進めていることは明白だ」と批判しました。


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