2006年3月21日(火)「しんぶん赤旗」

議席占有率が倍加

国保税ショック

岩手・奥州市議選

“15万円も上げさせない”


 五市町村が合併した岩手県奥州市の市議選が十九日投開票され、各選挙区で定数大幅削減の大激戦の中、四選挙区に立候補した日本共産党の六氏のうち、五氏が当選を果たしました。党の議席占有率は5・7%から12・19%に倍加しました。


2氏トップ5氏が当選

 市の国保税は三年後に一本化されますが、最も高い旧水沢市の税額(四十四万五千五百円、四十五歳夫婦と子ども二人世帯の場合)を上回る引き上げが懸念されていました。菅原さんは、旧衣川村の一億五千万円の国保積立金が市に持ち越まれた事実を住民に知らせ、引き上げ反対を主張。六百九十六票(得票率20・14%)を獲得しました。

 胆沢区(定数六、十四減)でも、今野裕文さん(48)=前=がトップ当選。今野さんと同じ地域で活動していた元無所属町議二人が、初めて応援に回りました。

 旧胆沢町では、住民が国保税を完納する努力をしてきました。党町議団(二人)も議会で論陣を張り、二十年間も引き上げを許しませんでした。

 党の選対本部長だった千葉勉さん(52)は「地元の人たちが『今野さんと他の区の共産党議員が合わされば力になる』と喜んでいる」と話します。

 水沢区(定数十七)では、千田美津子さん(52)=前=が三位、及川善男さん(60)=同=が四位、亀梨恒男さん(63)=同=が七位で当選。得票率は18・09%に達しました。党議席が空白の江刺区(定数十)では、及川清章さん(61)=新=が当選できなかったものの、前回比一・九一倍の得票で善戦しました。

 市議選では市長や助役の給与引き上げも大きな争点に。市長給与は月六万円以上、助役給与も月二万円以上アップされます。市長の退職金(四年間ごと)は約千七百万円にも上ります。党候補らは「財政難を理由に合併したのだから、給与を引き下げ、退職金も半分にすべきだ」と訴え、有権者の共感を広げました。(岩手県・三国大助)


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