2006年3月1日(水)「しんぶん赤旗」

署名広げ核廃絶へ

ビキニデー原水協集会開会

静岡


 「がんばるぞ」の唱和がホールいっぱいに響き、「国連総会に向け署名を集めます」との決意に大きな拍手がおきました。「すみやかな核兵器の廃絶、非核と憲法九条を守る日本、被爆者支援のために」を掲げ、原水爆禁止日本協議会は二十八日、「3・1ビキニデー全国集会」を静岡市内で開きました。全国から九百人が参加しました。

 高草木博事務局長が基調報告しました。被爆六十年の昨年、核兵器廃絶を求める運動が世界で大きくすすむ一方、アメリカは孤立しても核兵器に固執し使用政策をとっています。高草木氏は、こうした核兵器廃絶の流れへの逆行を許さない新たな運動が世界と日本でおこっており、とくに被爆国、日本のたたかいの発展が求められているとのべました。そして「核兵器擁護勢力との力関係を変えることが決定的」と力を込め、原水爆禁止世界大会や秋の国連総会に向け、新たな国際署名「すみやかな核兵器の廃絶のために」を大きく広げようと呼びかけました。そのさい、米軍再編反対や憲法九条を守るたたかいと結んで署名をすすめようと訴えました。

 壇上では、「原子力空母母港化は核戦争への道」の横断幕をかかげる神奈川・横須賀の代表や、米軍機移転受け入れの是非を問う住民投票をたたかう山口・岩国の代表が発言しました。原爆症集団訴訟を勝利させようとの訴えがありました。「世界大会までに五十万、国連総会までに百万の『すみやかな核兵器の廃絶のために』署名を集めます」と新日本婦人の会の代表が決意をのべました。日本被団協の田中熙巳事務局長、日本共産党の緒方靖夫副委員長があいさつしました。

 会場には、多くの初参加の青年たちがつめかけました。福島県の石川弘美さん(24)=団体職員=は、「ビキニ事件なんて全然、知らなかったし、核兵器とかは、自分とは遠い話のような気がしてた。こうやってたくさんの人が核兵器をなくそうと集まっている。その場所に私も参加できた」と目を輝かせました。


核兵器廃絶へ署名広く

原水協集会 緒方副委員長があいさつ

 静岡市で二十八日に開かれた3・1ビキニデー日本原水協全国集会の全体集会で、日本共産党の緒方靖夫副委員長・参院議員が来賓あいさつしました。

 緒方氏は、「核兵器のない平和で公正な世界をつくるためのたたかいは、被爆六十年の昨年、重要な転機を迎えた」と振り返りました。NPT(核不拡散条約)再検討会議と国連サミットで核兵器廃絶の「明確な約束」がアメリカによってほごにされたものの、国連では、多くの政府代表により核兵器に固執する勢力を孤立化させ、核兵器廃絶の勢力を圧倒的多数にしようという演説がおこなわれ、その趣旨の決議が採択されています。

 緒方氏は、こうした立場や決議は原水爆禁止世界大会や日本原水協が掲げてきた方針であり、それは日本原水協が五十年以上にわたって被爆国の日本から反核・平和を世界に発信し、各国政府、NGO(非政府組織)と交流して蓄積してきた運動、経験、知恵が世界で「核兵器なくせ」の大波をつくる大事な役割を果たしてきたからだ、と強調しました。

 アメリカ国防総省が今月、QDR(四年ごとの国防計画見直し)を公表し、そのなかで反テロ戦争が長期にわたる戦争になり、同盟国にその支えを求め、核兵器と非核兵器を一体化し、行使する戦争計画を明らかにし、小規模で柔軟な核攻撃計画を中心的な戦略にすえていると告発しました。

 こうした情勢のもとで、「すみやかな核兵器の廃絶のために」署名を日本で、世界で大きく広めていくことが緊急の要請であるとのべ、核兵器のない平和と公正な世界をつくる仕事を全力ですすめようと呼びかけ、その決意をのべました。


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