2006年2月25日(土)「しんぶん赤旗」
まきおこる 強化ノー
基地問題 全国の経験交流
沖縄で集会 自治体ぐるみ粘り強く 志位委員長が特別報告
「米軍基地の強化・恒久化を許さない。全国各地でまきおこる自治体ぐるみの運動を学び、交流しよう」と「全国基地闘争交流集会」が二十四日、沖縄県那覇市で始まりました。安保破棄中央実行委員会と日本平和委員会が主催し、三日間の日程。本土と沖縄でたたかいをすすめる三百人が一堂に会しました。
「この子には基地のない沖縄を」と生後六カ月の娘を連れた若いお母さんや車いすの参加者が、全国の報告に盛んな拍手を送りました。住民投票をおこなう山口県岩国市や、“市民総ぐるみ”で反対運動がすすむ神奈川県座間・相模原市、「原子力空母来るな」の声を広げている同県横須賀市、新基地建設を許さないと九年間にわたるねばり強い運動を続ける沖縄県名護市など各地のたたかいが次々と紹介されました。
全労連の西川征矢副議長が主催者あいさつ。基調報告した日本平和委員会の千坂純事務局長は、基地強化・恒久化反対の一致点での自治体ぐるみの運動を擁護し、発展させることが重要と強調。そのなかで基地撤去、安保廃棄をかかげる勢力が大きな役割を果たそうと力を込めました。岩国市の住民投票や三月十九日の全国いっせい宣伝の成功を呼びかけました。
日本共産党の志位和夫委員長が特別報告をかねて連帯のあいさつをしました。
沖縄市長選候補の東門美津子さんがあいさつ。宜野湾市の伊波洋一市長のメッセージが読み上げられました。
政治的立場の違いこえたたかい発展させよう
志位委員長が特別報告
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特別報告に立った志位氏は冒頭、ブッシュ米政権が地球規模で進めている米軍再編の二つの柱((1)先制攻撃の戦争をたたかうため、米軍を世界のどこでも迅速に展開できる軍隊につくりかえ、再配備する(2)同盟国との本格的な軍事的協力関係をつくる)を詳しく解明しました。
そのうえで「日本では、この二つの柱が世界で最も危険な形で具体化されようとしている」とのべ、在日米軍の“殴り込み”態勢の強化と基地の恒久化という問題に焦点をあてて報告しました。
本土での基地強化計画の焦点として、▽キャンプ座間(神奈川県)での米陸軍の新司令部設置▽米海軍横須賀基地(同)への原子力空母配備▽米海兵隊岩国基地(山口県)への空母艦載機部隊の移転――をとりあげ、その危険性を詳しく解明。「“殴り込み”機能の飛躍的強化と、基地の永久化に道を開くことを共通の特徴とする許しがたいもの」と批判しました。
県民がこぞって反対している沖縄のキャンプ・シュワブ沿岸部への新基地建設計画の危険性を全面的に告発するとともに、全国各地で基地強化計画に対し、矛盾が噴出し、たたかいが発展していることを指摘。「このたたかいに勝利する最大のカギは、政治的立場の違いをこえ、自治体ぐるみのたたかいを発展させること」「それぞれのたたかいを発展させながら、相互のたたかいの連帯を強めよう」と訴え、会場から大きな拍手が送られました。
志位委員長終日沖縄で行動
志位委員長は、全国基地闘争交流集会での特別報告に先立ち、同日朝から、名護市の大浦湾を海上から調査しました。大浦湾は、米海兵隊キャンプ・シュワブに面し、普天間基地(宜野湾市)に代わる新基地の建設が狙われている海域です。志位氏は、地元で反対運動を続けている住民たちと懇談しました。
その後、那覇市で記者会見しました。